今回は、「副業」についての私見を書きたいと思います。
結論から先に述べると、ただお金を稼ぐためだけに副業をするのであれば、あまり効果的な結果は得られないと考えます。(ただし、生活費など必要なお金を稼ぐためのケースは除きます。)
なぜ、このように考えるのか説明していきます。物事を考える際は、その目的から洞察することで、本質を捉えることができます。
では、「副業」をする目的とは何でしょうか?
- お金を稼ぐため
- 知識、スキル、経験値などを得るため
- 人脈をつくるため
- 気分転換するため
- 健康維持・促進のため
大きく分けると上記のようになると思います。2~5については、副業を上手く活用することで良い結果が得られるでしょう。しかし、主に1の目的だけで副業をすることはお勧めしません。
理由としては、得るもの以上に失うものが大きいと考えるからです。副業をすることで確実に失われるのは「時間」と「体力」です。
失うもの
週5日、8時間働いているケースで考えてみます。睡眠時間を8時間とすれば、単純計算だと一週間で自由に使える残り時間はおよそ72時間です。
身支度や通勤時間なども考慮すれば、実際には50時間前後になるのではないかと思います。副業をするとは、この50時間を切り売りして、お金に換金する行為と捉えることができます。
例えば、半分の25時間を、時給1,000円の副業に割いたとしましょう。一週間あたり、2万5千円を手にすることができます。一ヶ月だと10万円です。(税金等は省略)
最初の数ヶ月は、収入が10万円も増えたことに喜びを感じると思います。そのお金で、好きなものを買ったり、どこかに旅行に行くかもしれません。
しかし、人間は現状に「慣れる」生き物です。その状況が続けば、10万円を織り込んだ感覚になってしまいます。すると、贅沢をするために、さらに10万円が欲しくなります。
しかし、残っている自由時間は25時間しかありません。ここで、残り時間をさらに換金するとなると、深刻な問題が発生してきます。それは本業への悪影響です。休みなく働き続けることで、気力や体力の回復が追いつかなくなり、本業のパフォーマンスが低下していきます。
さらに、家族や大切な人たちと過ごす時間がなくなります。人間関係にも悪影響を及ぼす危険性があります。
であれば、働く時間ではなく、時給を上げれば良いと考えるかもしれません。ですが、副業の時給を「本業」以上にするのは容易ではありません。それなら、本業に注力する方が効率的に稼げると思います。
以上より、ただお金を稼ぐためだけにする「副業」はお勧めしません。とは言え、収入を増やしたいと誰もが望むと思います。では、どうやって収入を増やすべきか。選択肢を3つほど記載しておきます。
収入の増やし方
1. 本業の時給単価を上げる
飯を食っている本業のスキルを高める努力をします。その為に、自分の残り時間を有意義に使うように工夫します。その結果、昇給や昇格、転職による収入のベースアップが可能になります。ただし、収入の増加率は、上手くいっても20%未満だと思います。収入を増やし続けるのは相当の努力が必要になります。
2. 自分で事業を始める
1のやり方は時間がかかります。早く収入を増やしたいのであれば、自分で商品やサービスを作って(または仕入れて)、事業でお金を稼ぎます。時給で働くのではなく、生み出した付加価値で稼ぐという方法です。理論上は稼げるお金の上限はほぼなくなります。ただし、失敗した場合は、逆にお金を失ってしまうリスクがあります。
3. 今ある資産を運用する
これは投資です。お金にお金を稼がせるという感じです。自分はそこまで働きません。ただし、ある程度の元手となる資産が必要になります。また、投資する対象を見極めるといった作業も必要です。勿論、お金を失うリスクもあります。
上記の1~3は、それぞれ、一長一短があります。先ずは1を頑張るのが基本です。さらに頑張って2や3といった所です。
まとめ
今回は、副業についての私見を書きました。押さえておくべきポイントとしては、
- 副業をする目的を明確にすることが重要
- ただお金を稼ぐためだけの副業はお勧めしない
- お金と引き換えに、時間と体力を失ってしまう
- 収入を増やすには、先ずは本業で時給単価を上げることに専念すべき
- さらに努力できる人は、事業や投資に挑戦(リスクはあるが)