【読書のすすめ (No.3)】キャリアノートで会社を辞めても一生困らない人になる

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あなたの「キャリア戦略」を簡潔に3分で説明してください。いきなりこんな質問をされたらどのように答えますか?

「そんなこと考えたことないし、私には関係ないです」
「とりあえず、エンジニア(技術者)として一人前になることかな」
「当面は会社が用意した研修等で必要なスキルを学んでいきます」

会社任せの人が意外と多いのではないでしょうか。また、そこまでキャリアについて意識したことがない人もいるかと思います。

そこで、今回は「キャリア」に関する本を紹介したいと思います。自分の人生に大きく関係してくるだけに興味のある方も多いでしょう。

知らないことや不安に感じることに対しては、早めに情報を収集して、積極的に見極めていくのが正攻法です。この機会にキャリア構築が自分に必要かどうか考えてみましょう。

1. 書籍情報

【題名】キャリアノートで会社を辞めても一生困らない人になる
【著者】野津 卓也
【出版】東洋経済新報社 (2010年9月)
【価格】定価 (本体1600円+税)
【購入】Amazon.co.jp

2. おすすめの方

  • 将来のキャリアについて興味のある方
  • 現在の働き方に疑問や不安を抱く方

3. 得られること

  • キャリア構築の基礎知識
  • キャリア構築の具体的なやり方(ワーク形式)
  • 21世紀に求められるキャリアの条件

4. 個人的な感想

会社から与えられるキャリアを盲目的に受け入れるというやり方は、もはや通用しなくなる。21世紀においては、個人が主体的に自分らしいキャリアを構築していく必要がある。本書のスタンスはざっとこんな感じです。

将来のキャリアの捉え方については、私も概ね著者と同じ考え方です。また、本書の第2部では具体的なキャリア構築のメソッドも提供されており、ただ必要性を説くだけの本より参考になります。

本書を読むにあたり、2点ほど注意事項を挙げておきます。

先ず1点目は、比較的安定した会社に勤めている方は、読んでも内容がピンとこない可能性があります。なぜなら、日本および世界の変化に対するアンテナが発達しておらず、これからの世の中を長期の時間軸でイメージできず、切実さを肌で感じることができないからです。

この点に対する処方箋として、他の業界の状況や技術革新の動向に興味をもって、自分が置かれた環境に将来的にどのような影響が及ぶのかイメージする習慣を作りましょう。決して対岸の火事ではないことに気づくと思います。

2点目は本書の第2部で提供されているキャリア構築のメソッドを個人レベルで使いこなせるかどうかです。提示されたプロセスを一通りこなすことで、一定のアウトプットは出ますが、その妥当性を一人で判断するのは結構難しいと思います。やはり、ある程度キャリアに精通した専門家からフィードバックを貰う必要があると考えます。

キャリア構築について私が推奨することは、現状の延長線上で物事を考えないことです。焦点を当てるのは今ではなく、5~10年先の将来です。正確に予測するのは無理ですが、それでもある程度は自分なりにイメージしていかないといけません。

自分なりの将来予想から逆算していって、現在のキャリア構築の方針に落とし込んでいきます。このプロセスを5年単位くらいのサイクルで回していきます。常に軌道修正していく必要があります。それほど世の中の変化は速くなっているのです。

将来から目をそらさずに、一歩ずつ積み上げていくことが大切なのです。